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H25.9 子育てについて『産婦人科医からの提言』

産婦人科上席部長
  槇原 研 医師


子どもの気持ちに寄り添って・・・
「できなくて当たり前 できたらすごい」を合言葉に

 

 最近、社会常識を大きく逸脱した事件が多く、心が痛みます。いじめや無差別暴力、殺人等・・・・・・いったい何が起きているのでしょうか。

 その理由は一律ではありませんが、ストレスを一人で抱え込み、一人で悩むうちに妄想が肥大化し、表面化した時には一大事を起こしているように感じます。そう思うと誰にも相談できず、悩んだであろう加害者にも同情します。
■

 
 産婦人科を訪れることになった若者にも、新聞に載っている加害者とよく似た生活背景があることに気づきます。家族と話ができていない――周囲に彼らの気持ちを聞いた大人の気配がないのです。

 ただ、ご家族もそれぞれの立場で必死に生きておられ、私ごときが説教できるような家庭は多くありません。誰も悪くないのに、なぜ子供たちが孤立しやすいのでしょうか。■

 

 発達障がいという言葉をよく耳にします。様々な病態がありますが、基本的にはコミュニケーションをとることが苦手なかたがたです。その数は小学生の10%に上るという統計もあります。

 また、発達障がいと診断されていない子供の多くも、それぞれの発達には凸凹があり、社会のルールを一方的に言葉で教えても、本人に伝わらないことが多いようです。

 ましてや、叱責や根性論で教育しようとしても子供には伝わりません。勉強しなさいといくら言っても勉強しないのと同じです。子供たちにとって大事なことは「自分がそこにいることに価値がある」と思えることで、自尊感情とも言われます。

 子供の自尊感情を育てるには、時間をかけて話をし、子供の気持ちを聞いてあげることから始めるべきであり、愛着形成と呼ばれます。そのことをすべての親や子供を取り巻く大人が再認識する必要がある時代にあると思われます。

3歳児までの子育てが大切です

 愛着の形成は3歳までの子育てが大きく影響するといわれますから、当院で出産される皆さんには折に触れてお話をしています。

 その後、親ばなれをした子供は周囲の大人から社会へと承認欲求の場を広げます。大田市全体が余裕を持って、子供の気持ちに寄り添う日を夢見ています。 

 「できなくて当たり前、できたらすごい」を合言葉に。

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